スペースグレードのコネクタについて
SSQ21635規格コネクタ
アンフェノールは、米航空宇宙局のSSQ21635規格に適合しているNATC(NASA Threaded Coupling)と NZGL(NASA Zero-Gravity Lever)の両コネクタを供給できる、世界で唯一のコネクタメーカーです。NATCコネクタは、軌道上にいる宇宙飛行士には着脱を要求しない区域で使うことを想定しており、NZGLコネクタは、無重力状態で船内外活動に従事する宇宙飛行士に使いやすい設計となっています。いずれも、宇宙ロケット、スペースシャトル、宇宙ステーションなどで豊富な採用実績があります。
SSQ21635規格コネクタのお見積りはこちらからお問合せ下さい。
MIL-DTL-38999規格クラスGコネクタ
アンフェノールとボーイング社が共同策定したSSQ21635規格は1990年に初出しましたが、それから遅れること10年、2000年になって、MIL-DTL-38999規格にスペースグレードのクラスGが追加されました。アンフェノールは、2003年にMIL-DTL-38999 シリーズIII クラスG のQPLを取得しており、以来、様々な宇宙プログラムで採用されています。クラスGは、「コネクタに使用する全ての非金属材料が、ASTM E595に則った試験により、CVCM(再凝縮物質量比)0.1%未満、TML(質量損失比)1%未満」のアウトガス要求を満たしています。
<D38999 クラスG スペースグレード品名の設定例>
クラスF 型番 | クラスG 型番 | |
---|---|---|
D38999/20FA35PN | → | D38999/20GA35PN |
D38999/20FC35SN | → | D38999/20GC35SN |
D38999/26FE35PN | → | D38999/26GE35PN |
D38999/26FG35SN | → | D38999/26GG35SN |
MIL-DTL-38999 シリーズIII クラスGコネクタの注文方法は、こちらのページをご覧ください。
アウトガスコネクタ
より一般的なスペースグレードのコネクタとして、MIL規格コネクタにアウトガス処理を施したものがあります。真空や高熱状態においては、ゴムやプラスチック、接着剤等からガスが放出されます。このため、汚染管理が重要な意味を持つ宇宙空間で使う製品には、"ガス抜き"工程が必須となります。アンフェノールの(453)コード付きコネクタは、ASTM E595 (NASAが推奨するアウトガス試験方法)に基づいてテストされた材料を使っており、24時間以上、到達真空度 10-6Torr の状態で149℃のベークアウトを行ったうえで、4時間以上、100℃/10-6Torrで真空脱ガス処理を行っています。
アンフェノールのアウトガスコネクタは、MIL-DTL-38999シリーズI、II、III、及びMIL-DTL-26482シリーズII で供給可能です。お見積りはこちらからお問合せ下さい。
<アウトガスコネクタ品名の設定例>
MIL規格型番 | アウトガスコネクタ型番 | |
---|---|---|
D38999/26FJ61SN | → | TVS06RF-25-61S(453) |
D38999/20FJ61PN | → | TVPS00RF-25-61P(453) |
MS27466T15F35PA | → | LJT00RT-15-35PA(453) |
MS27467T15F35SA | → | LJT06RT-15-35SA(453) |