RADSOK®~大電流コネクタを可能にする技術~
RADSOK®テクノロジー
RADSOK®とは、双曲線形状の格子に多くの接触点を発生させて大電流を流すことができる、ソケットコンタクトの技術です。しかも、接触面積を増大させながら、嵌合するピン全体に均等の弾性圧力を加えることで、驚くほど柔らかな挿入感と高い耐久性を実現します。
通常のソケットコンタクトはピンコンタクトとの接点が非常に少ないため接触抵抗が高くなり、接点温度が上昇します。RADSOK®は、筒状に丸めたすだれ状の板を捻ることにより、多くの接点を作ります。さらに接点は平板状になっているため、接触面積が飛躍的に増大します。結果、接触抵抗が格段に低くなることで接点温度の上昇が抑えられ、より多くの電流を流すことができるようになります。
利点と特長
- 通常コンタクトの1.5倍の電流を流すことが可能になり、省スペースで大電流コネクタを実現
サイズ 12AWG 8AWG 4AWG 0AWG 2/0AWG 4/0AWG 電流容量 RADSOK 35A 70A 120A 250A 350A 400A 通常コンタクト 23A 46A 80A 150A 185A 225A - 多点接触により、電圧降下率が抑制され、接点温度上昇が少ない
- 挿入圧力が低いため、最大挿抜回数20万回と長寿命
- 接触時に常時締付け力が働くため、振動や衝撃に強い
- ソケット内径が、2.4mm から40mm まで、35A から最大2000A まで対応可能
コネクタへの応用
RADSOK®は、ソケットコンタクトの技術です。さまざまなコネクタに組込んだり、カスタムメイドのコネクタを提案できます。
【Amphe-Power 5015】
MIL5015規格コネクタに、RADSOK®コンタクトを組込み、安価な大電流コネクタを実現します。ピンアレンジメントが豊富です。
【Amphe-Power GT】
鉄道車両や戦車で実績のあるGTコネクタに、RADSOK®コンタクトを組込み、振動や衝撃に強い防水仕様の大電流コネクタを提供します。
【Amphe-PD】
サーバーやストレージの電源供給用。TUVのタッチプルーフを満足し、50Aもしくは70Aで連続使用します。ローコスト設計で、工具を使わずにアセンブリ可能です。
【Power P-Lok 14mmコネクタ】
燃料電池のような高電流アプリケーションで使用。500Aで連続可動します。P-Lokはプッシュプルで素早い嵌合離脱を可能にし、IP67防水性を有します。
【RADSOK® SurLok】
現場で圧着しアセンブリが容易なラグ端子です。コンタクト挿入と同時にロックし、トルク管理が不要なため、作業効率が格段に高まります。従来比150%の大電流を流しながら省スペースを実現します。50A~350Aのサイズがあります。
アプリケーションの実例
パワーサプライを必要とするところなら、どこでもRADSOK®技術を生かせます。
[電気自動車充電用コネクタ]
- RADSOK®使用により10,000回以上の着脱保証
- バヨネット、プリアース機能により安全嵌合
- プラグ、レセともタッチプルーフ機構
- テスラモーター社で標準採用
[燃料電池自動車、大量輸送車両]
- ハイブリッドバス、車両ジャンパー部
- 高電流対応燃料電池用コネクタ
- IP67の防水、防塵性
- 振動、衝撃に強く、素早い脱着が可能
[一般乗用車]
- 電源供給システム
- ボルト締めを廃止してRADSOK®へ
- 高信頼性、作業性向上
- BMW、ポルシェへの搭載実績
RADSOK®の詳細については、下記「技術概要」をご参照ください。